トイレの床に水漏れを見つけ、無事に止水栓を閉めるなどして水が止まったとしても、それで安心はできません。床材に染み込んだ水分を放置すると、腐食やカビの発生、悪臭の原因となり、さらには建物の構造にまで影響を及ぼす可能性があります。水漏れが止まったら、できるだけ早く、そして徹底的に床を清掃・乾燥させることが非常に重要です。 まず、床に漏れた水をタオルや雑巾などで可能な限り拭き取りましょう。乾いたタオルでしっかりと押さえるように水分を吸い取ります。見かけ上の水たまりがなくなっても、床材の隙間や見えない部分に水分が残っていることが多いので、入念に拭き取りを繰り返してください。 次に、床をしっかりと乾燥させる工程に移ります。最も基本的なのは換気です。トイレの窓を開けたり、換気扇を長時間回したりして、湿気を外に排出し、空気を入れ替えます。窓がないトイレの場合は、ドアを開け放しにして、他の部屋の窓を開けるなどして空気の流れを作ります。扇風機やサーキュレーターを床に向けて回すと、より効率的に水分を蒸発させることができます。除湿機がある場合は、トイレに設置して集中的に除湿するのも効果的です。 新聞紙や乾燥剤を水が染み込んだ部分に敷き詰めるのも一時的な対策として有効ですが、これらはこまめに取り替える必要があります。特にクッションフロアやフローリングの場合、隙間から水が入り込むと内部が傷みやすいため、徹底した乾燥が必要です。もし、水漏れの量が多かった場合や、床材がすでに傷んでいる、異臭がするといった場合は、専門のハウスクリーニング業者などに相談することも検討しましょう。水漏れの原因修理と合わせて、床材の適切な処置を行うことが、二次被害を防ぎ、安心してトイレを使うためにも大切です。