トイレから「ゴー」という異音が聞こえ始めた時、専門業者を呼ぶ前に、まずは自分でできる、いくつかの簡単なチェックと、初期対応を試してみる価値は十分にあります。その原因が、単純な調整で解決するものであれば、無駄な出費と手間を省くことができます。ここでは、誰でもできる、基本的なチェックポイントと、その対処法を解説します。まず、最初に試すべき、最も簡単で効果的な対処法が、「止水栓の調整」です。トイレのタンクに繋がる給水管の途中に、マイナスドライバーで回せる溝が付いた、あるいはハンドル式の「止水栓」があるはずです。この止水栓を、まず、時計回りに少しだけ(例えば、四十五度ほど)回して、水の供給量を、意図的に絞ってみてください。そして、その状態で、一度トイレの水を流し、異音が消えるか、あるいは小さくなるかを確認します。もし、これで音が改善されるようであれば、異音の原因は、給水管を通る水の勢いが強すぎることによる「共鳴音」であった可能性が非常に高いです。そのまま、音が気にならない程度の開度に調整して、使用を続けて問題ありません。次に、チェックすべきが、「トイレタンクの内部」です。必ず、止水栓を閉めてから、タンクの蓋を、ゆっくりと、そして慎重に持ち上げて、中の状態を観察してみましょう。確認すべきポイントは、タンク内の水を供給する「ボールタップ」という部品の先端についている「フィルター(ストレーナー)」です。このフィルター部分に、水道水に含まれる砂や、サビといったゴミが詰まっていると、水の流れが悪くなり、異音の原因となることがあります。古い歯ブラシなどを使って、フィルターを優しく掃除してみてください。また、タンクの底にある、排水弁(フロートバルブ)のチェーンが、他の部品に絡まっていないか、あるいは、タンク内に、水垢防止用の固形洗浄剤などが、溶け残って引っかかっていたりしないかも、確認しましょう。これらの、「止水栓の調整」と「タンク内の清掃」という、二つのステップを試しても、なお異音が改善されない場合。特に、水を流した際に「ゴボゴボ」という音を伴う場合は、いよいよ、排水管の詰まりの可能性が高まります。その場合は、もはや個人で対処できる範囲を超えているため、潔く、専門の水道業者に、点検と修理を依頼するのが賢明です。