三十年以上にわたり、現場で数多くのユニットバスを修理してきた職人の視点から見ると、水漏れの原因の多くは「過信」と「見過ごし」に集約されます。最新のユニットバスは頑丈に見えますが、内部を通る配管や継手は非常に繊細な部品の組み合わせでできています。特に多いトラブルは、給水管の接合部からのピンホールと呼ばれる微細な穴あきや、排水ホースの硬化による割れです。これらの多くは、経年劣化に加えて、冬場の凍結や地震による微細な振動の積み重ねで発生します。修理の現場では、まず漏水箇所を特定するために圧力をかけたり、特殊な染料を流したりして調査を行います。原因が蛇口のコマパッキンであれば数分で終わる作業ですが、壁の裏側の配管が原因となると、壁パネルを一部取り外すなどの大掛かりな作業が必要です。職人として強調したいのは、市販の補修テープなどで一時しのぎをすることの危険性です。応急処置としては有効な場合もありますが、根本的な解決にならないまま放置すると、漏れた水が建物の土台を腐らせ、シロアリを呼び寄せる原因にもなります。最近のユニットバスは点検口が設けられていることが多いので、そこから覗いて湿気や水滴がないかを確認することをお勧めします。もし配管からシューというかすかな音が聞こえたり、水道メーターが使っていないのに回っていたりしたら、それはどこかで確実に水が漏れている証拠です。修理法としては、劣化した部品の交換が基本ですが、配管全体が錆びついているような場合は、部分補修よりも引き直しを行う方が長期的には安く済みます。修理を依頼する際は、単に安い業者を選ぶのではなく、しっかりと原因を突き止め、再発防止策を提案してくれる経験豊富なプロを選んでください。私たち職人は、水漏れを止めるだけでなく、お客様が再び安心してお風呂を楽しめる環境を取り戻すために日々現場に立っています。早期発見こそが、私たちにとってもお客様にとっても最良の解決策なのです。
熟練の修理職人が語る浴室の配管トラブルの原因と修理法